読書「知略の本質」
名著「失敗の本質」から始まった物語(失敗の本質、戦略の本質、国家経営の本質)を終結に結ぶ本。
引用
現象を「二項動態」的に把握したうえで、状況と文脈に応じて具体的戦略を実践していくことを「知略」と定義した。
もうこれだけで痺れる。戦略の本質と重複するところが多いのではないかと、
少し購入を躊躇っていたが、読んで本当に良かったと思う。
(なお、戦略の本質と重複しているかどうかでいうと決して重複していない。
バトルオブブリテンの物語も大幅改定されている)
少し難解な書籍ではあるが各章のアナリシスと最終章だけでも読む価値がある。
戦略と戦術の違い、二項式と二項動態。知略の定義とは何なのか。
優れたリーダーシップとは何を指すのか。
戦史を例にとってはいるが、日々ダイナミックに状態が変わる中で、
「いま・ここ」の情況に応じた本質を見抜いていく例からは、
読み手に対して多くの示唆を与えてくれると考える。
これらは日々の仕事の中でも応用出来ることも多い。
なお、この書籍の読み方としては、是非最初の失敗の本質から読んでいき
著者たちの長い挑戦を追体験すべきだと考える。
おそらく最後の腹落ち感が全然違ってくるだろう。